

300年の伝統を体験
和紙の原料となる楮ときれいな水に恵まれていた立岩地区では、江戸時代から冬の農家の副業として紙漉きが営まれてきました。自由に絵付けをして自分だけのうちわ・はがきを創作する紙漉き体験ができます。
料 金:一人当たり1,750円(税込)
体験時間:およそ90分
現在、ワークショップ開催日以外の一般の体験受付は行っておりません。ワークショップの予定についてはホームページ、SNS(インスタグラム)でお知らせします。
次回ワークショップ:開催日未定
未来へつなぐ、地域の文化。立岩和紙。
和紙の里の学習団体プログラム
気候変動、地球温暖化、SDGs――。
近年、こうした言葉を耳にする機会が増えました。これらは、未来のために「今、何をすべきか」を私たち一人ひとりが考えなければならない、大切なテーマです。
この立岩の地は、はるか縄文時代には「星糞(ほしくそ)」と呼ばれた黒耀石の一大産地でした。ここで採掘された黒耀石は全国へ運ばれ、当時としては最先端の産業と物流網を支える重要な役割を担っていました。その採掘跡は、まるで工場のような規模を誇る遺跡として、今もなおその姿を残しています。
時代は流れ、江戸時代中期。江戸と京を結ぶ中山道の宿場町として人々が行き交うようになると、この地の農民たちは冬の農閑期を利用して「紙漉き」を始めました。
立岩には、紙の原料となる「こうぞ」が自生し、容易に採取することができました。また、雪が少なく寒冷で乾燥した気候は紙漉きに適しており、さらに集落を流れる依田川の清らかで冷たい水は紙の繊維を引き締め、薄くても丈夫でしなやかな和紙を生み出しました。
こうして生まれた和紙は、やがて中山道を行き交う人々の間で「立岩和紙」と呼ばれ、高い評価を受けるようになります。障子や壁紙など建築用材として広く使われ、今日でいう「ブランド」として、その名を全国へ広げていきました。
しかし、時代とともに生活様式は大きく変化しました。製紙の機械化や海外からの安価な紙の流入、さらに和室の少ない住宅が増えたことで、手漉き和紙の需要は減少し、「紙を漉く」という営みそのものが人々の暮らしから遠ざかりつつあります。
このままでは、長い年月をかけて受け継がれてきた自然、歴史、文化が、人々の記憶から失われてしまうかもしれません。
私たちは、この文化こそが日本のものづくりの原点であり、未来へ受け継ぐべき大切な財産であると考えています。だからこそ、その価値を絶やすことなく、次の世代へ伝え続けていくことが私たちの使命です。
未来のために、今、私たちに何ができるのか。
この地での体験を通して、子どもたちが先人たちの知恵や自然の恵みに触れ、感じ、考え、そして行動する。その一つひとつの経験が、未来へ向けた「気づき」のきっかけとなることを、私たちは願っています。

立岩和紙の里は、和紙づくりを体験する場所であるとともに、この地の歴史と文化、そして未来への想いを伝える学びの場として、これからも地域とともに歩み続けます。